確定申告を期限までに行うことを忘れた場合

Q.確定申告を期限までに行うことを忘れた場合は、どうすればいいですか?

A.このような場合でも、自ら気づけば可能な限り早期に申告を行いましょう。
 この場合には期限後申告として扱われることになります。
 なお、期限後申告を行ったときや、所得金額の決定を受けたときには、本来納めるべき税金以外に無申告加算税や延滞税が加算されるのが原則です。無申告加算税は、税務署による調査を受ける前に自ら期限後申告を行えば税額が軽減されます。また、延滞税は、原則として法定納期限の翌日より納付する日までの日数に応じて課されます。

 ちなみに、所得税法は、毎年1月1日より12月31日までに発生した所得に関して、翌年2月16日より3月15日までに確定申告と所得税の納付を行うことと規定しています。

確定申告書を送り届けるときの扱い

Q.確定申告書を税務署に送り届けるに当たり、荷物扱いで送り届けることはできますか?

A.確定申告書及びその添付書類を税務署に送り届けるに当たっては、荷物扱いで送り届けることは認められていません。郵便又は信書便を利用することが必要です。

 税務上の申告書、申請書及び届出書は「信書」(特定の受取人に対して、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書のことです)に当たるのですが、日本郵便株式会社、一般信書便事業者及び特定信書便事業者以外の業者は信書を送達してはならないと定められています。そして、どのような人も、信書の送達を禁止されている業者に信書の送達を委託してはならないとも定められています。
 それゆえ、確定申告書及びその添付書類を税務署に送り届けるに当たっては、「郵便物」(第一種郵便物)又は「信書便物」として送り届けなければならず、郵便物・信書便物以外の荷物扱いで送り届けることはできません。

相続財産が分割されていない時の期限延長

Q.相続税の申告期限は、期限までに相続財産が分割されていない場合には延長されるのでしょうか?

A.相続税の申告期限は、財産が未分割であることを理由に延長されることはありません。

 被相続人が亡くなったことを知った日の翌日より10ヶ月を経過する日までに、被相続人の亡くなった際の住所が国内にあるなら、被相続人の住所地を所轄する税務署に、相続税の申告及び納税をすることとされています。
 このような相続税の申告期限は、相続財産が分割されていないからといって延長されるわけではありません。

 そして、相続財産の分割協議が未成立である場合には、各々の相続人等が民法に定められた相続分又は包括遺贈の割合に沿って財産を取得したとみなして相続税を算出した上で、申告及び納税を行います。
 この場合における申告は、配偶者の税額の軽減の特例や小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例といった相続税の特例の適用を受けられない申告となります。

 こうして、民法に定められた相続分又は包括遺贈の割合により申告し、その後に相続財産の分割がなされて、その分割を基に算出した税額が、申告済みの税額と異なることとなったときには、現実に分割した財産の額に基づき修正申告又は更正の請求を行うことが可能です。
 これらのうち、修正申告は、現実の分割を基にした税額が申告済みの税額を上回るときに行うことが可能です。一方、更正の請求は、現実の分割を基にした税額が申告済みの税額を下回るときに、分割がなされたことを知った日の翌日より4ヶ月以内に行うことが可能です。

 なお、上記の相続税の特例については、当初の相続税の申告に際して一定の書類の提出をした場合において、原則として相続税の申告期限より3年以内に分割がなされたときには、分割がなされた日の翌日より4ヶ月以内に更正の請求を行うことにより、その適用を受けることができます。

土地等・株式等の譲渡所得に対する申告期限

土地、建物及び株式等の譲渡所得がある場合、譲渡所得の申告をいつ行えばいいでしょうか?

資産を譲渡した日の属する年の翌年の2月16日より3月15日までの間に、譲渡所得の申告を行う必要があります。
 ただし、「特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」等の適用を受けることで還付申告(所得税の還付を受けるための申告をいいます)となるなら、2月16日より前でも申告することが可能です。

 ちなみに、上記の資産を譲渡した日とは、売買等の譲渡契約に基づき資産を買主等に引き渡した日をいうのが原則です。
ただし、売買契約等の効力発生日(契約の効力発生日とは、契約締結日をいうのが一般的です)に譲渡があったものとして確定申告を行うことも認められています。

なお、土地、建物及び株式等の譲渡所得がある場合における申告手続きについては、確定申告書B、第三表(分離課税用)及び計算明細書等を作成した上で、他の所得と共に確定申告することとなります。

法定申告期限後、計算間違い等の誤りに気づいたら

確定申告の法定申告期限を過ぎてから、計算間違い等の申告内容の誤りに気づいた場合において、納付する税金が過大であったとき又は還付される税金が過少であったときには、どのようにして訂正すればいいでしょうか?

A.このようなときには、更正の請求と呼ばれる手続きが可能であることがあります。更正の請求書を税務署長に提出することで、この手続きを行います。更正の請求書を提出すると、税務署においてその内容が検討され、税金を納め過ぎている等と認められれば、更正の請求を行った人に対する減額更正の通知がなされ、税金が還付されます。
 更正の請求が可能である期間は、原則として法定申告期限より5年以内となっています。

 ちなみに、更正の請求書は、税務署でも入手することが可能です。また、国税庁ホームページ「確定申告書等作成コーナー」の「更正の請求書・修正申告書作成コーナー」で、画面の案内に沿って金額等を入力すれば、税額等の自動計算がなされ、更正の請求書を作成することができます。そして、作成したデータは、電子申告(e‐Tax)で提出したり、印刷した上で税務署に郵送等により提出したりすることが可能です。

青色申告制度の制度の概略

所得税の申告について、青色申告制度というものがあると聞きましたが、その制度の概略を教えてください。

A.青色申告制度というのは、不動産所得、事業所得、又は山林所得のある人が、取引状況について一定水準の記帳を行い、その記帳を基に正しい申告をする場合に、所得金額の計算等に関して有利な取扱いを受けることができる制度です。

日本の所得税については、申告納税制度、すなわち納税者自身が税法に沿って所得金額や税額を正しく計算して税金を納める制度が採用されています。年間の所得金額を正しく計算して申告するためには、収入金額や必要経費に係る日ごとの取引状況を記帳したり、取引に付随して作成や受領をした書類を保存したりしておかなければなりません。
不動産所得、事業所得、又は山林所得のある人で、一定水準の記帳を行い、その記帳を基に正しい申告をする人が、所得金額の計算等に関して有利な取扱いを受けることができるというのが、青色申告の制度であるといえます。

国税を納期限までに自ら納めない場合

国税を納期限までに自ら納めない場合には、どうなるのでしょうか?

A.納期限までに自主的に国税を納めることになっていますので、納付しない場合には督促をされることとなります。
 督促後もまだ納めない場合には、法律に規定された差押え等の強制的な徴収手続きがなされます。
 ただし、災害等の特殊な事情の発生により国税を一度に納めることが不可能であるときは、納税の猶予という制度によって分割納付等によって納めることが認められています。

一定の期限内に国税を納めない場合

一定の期限内に国税を納めない場合、原則として法定納期限の翌日より納める日までの日数に応じて税が課されると聞きましたが、それはどのような税でしょうか?

それは利息に当たる延滞税で、自動的に課されることとなります。

 ちなみに、延滞税が課されるのは、例えば次のようなときです。
1.期限後申告書又は修正申告書の提出をした場合において、納めるべき税額が存在するとき。
2.更正又は決定の処分を受けた場合において、納めるべき税額が存在するとき。
3.申告等により確定した税額を法定納期限内に完納しないとき。
 上記のいずれのときにも、法定納期限の翌日より納める日までの日数に応じた延滞税を納める必要があります。
 そして、延滞税は、加算税等に対しては課されず、本税のみを対象として課されます。

税務職員の間違った指導による傷害の取り扱い

Q.延滞税の免除(国税通則法第63条第6項)に関して、税務職員の間違った申告指導(納税者が信頼したもののみ)その他の申告又は納付について生じた人為による障害は、「人為による異常な災害又は事故」(同法施行令第26条の2第2号)に当てはまるのでしょうか?

A.このような人為による納税の障害は、税務行政に対する信頼を確保し、適正公平な課税を実現するという観点から、「人為による異常な災害又は事故」(同法施行令第26条の2第2号)に当てはまることとされています。

 したがって、申告又は納付について生じた人為による障害によって、納めるべき国税の税額の全部又は一部につき申告又は納付を行うことができず、かつ、その障害が生じたことにつき納税者の責めに帰すべき事由が存在しない場合には、その障害が生じた日(その日が法定納期限以前であれば法廷納期限の翌日となります)から納税者がその障害の消滅を知った日以後7日を経過した日まで、その国税に係る延滞税が免除されることとなります。

会計監査人の監査が決まった時の申告期限延長

Q.会計監査人の監査を受けなければならないことから決算が確定しないため、申告期限までに確定申告書を提出できない常況にある法人が、申告期限を延長してもらうことはできますか?

A.このような法人は、最初に特例の適用を受けようとする事業年度終了の日までに申告期限の延長の特例の申請をすることにより、確定申告書の提出期限の延長が認められます。

 会計監査人の監査を受けなければならないこと等から決算が確定しないため、申告期限までに確定申告書を提出できない常況にある法人は、最初に特例の適用を受けようとする事業年度終了の日までに申告期限の延長の特例の申請をすることにより、確定申告書の提出期限の延長が認められることとなります。

ちなみに、提出方法については、申請書を1部(調査課所管法人は2部です)作成し、納税地の所轄税務署長に対して送付又は持参する必要があります。
手数料は要りません。